抗生剤(抗菌薬)って何?
無用な抗生物質は有害です
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抗生物質(抗菌薬)ってなんですか?
細菌による感染症に対するお薬です。
RSウイルスなどのカゼやインフルエンザ、新型コロナなどウイルスによる病気にはまったく効きません。
無用な抗菌薬は体に有害です。
細菌とウイルスは違うのですか?
子どものほとんど感染症は細菌かウイルスで起こっています。
発熱・ノドの痛み・嘔吐・下痢などカゼ症状のほとんどはウイルスが原因です。
なので、子どものかぜのほとんどに抗菌薬は効きません。
ウイルス感染症は数日で自然に治っていきます。
症状が何日も続く、日に日にグッタリとしんどくなっていく、けいれんする・・・などで細菌感染症を考えます。
血液検査をすることもあります。
細菌感染症を考える場合には抗菌薬を使用します。
処方された場合はしっかり飲ませてください。中途半端な治療では、菌をしっかり倒せず治りきらずに再発したりします。
抗菌薬はまだいっぱい残っていますが、もう元気です。
まだ飲まないといけないのでしょうか?
例えば溶連菌感染症では1週間以上抗菌薬を処方することがあります。しっかり治療しておかないと合併症・後遺症が起こるかもしれないからです。
元気でも用法・用量を守って最後まで内服しましょう。
ご心配ならご相談ください。
抗菌薬が効いていない気がします
ウイルス感染症に使用しても全く効きません。細菌感染症でもその菌が「耐性菌」と呼ばれる薬が効かない菌だと抗菌薬が効きません。
普段から無用な抗菌薬を使用していると、お子さんは「耐性菌」に感染しやすくなってしまうかもしれません。
抗生剤を使う目的をかかりつけ医としっかり相談して使用しましょう。
感染症の「場所」も問題です。骨や関節など深いところでの感染や膿瘍(ウミだまり)ができてしまっている場合など、細菌感染症でも抗菌薬が効きにくい状態になります。
入院できる病院を紹介させていただくことが多いです。